地球温暖化の原因は!?

コラム2018.09.14

 ここ数年、局地的なゲリラ豪雨や暴風雨、または熱波、寒波などの異常気象が増えています。今年も、西日本を襲った記録的な集中豪雨、逆走台風、非常に強い勢力を保ったまま立て続けに上陸した台風20号・21号・・・。

 なぜ最近はこの「異常気象」が当たり前のようになっているのでしょうか。その原因に対して、次のようなことをよく耳にします。「二酸化炭素の増加で地球温暖化が起こり、気温や海水温が上昇して異常気象を発生させている」と。実はこの説には誤りがあるようです。

 それは、「二酸化炭素の濃度が増えると、温暖化が起こる」という点です。実際に南極に積もった雪が固まって出来た氷の中にある過去の気泡の成分から二酸化炭素と気温の関係を調べると、確かに地球の二酸化炭素の濃度が高いときは気温が高くなっているという研究結果があります。しかしここで注意しなければいけないのは、この研究によって二酸化炭素が増えたから気温が上がったのか、それとも気温が上がってから二酸化炭素が増えたのかは実は全くわかっていないということです。

 例えば、日本の歴史でいえば、縄文時代や平安時代後期に今より気温が1~2℃高かった時代があったという説があります。縄文時代の遺跡が東北地方で多く見いだされるのも、奥州平泉で藤原文化が花開いたのも、現在より気温がたかかったために東北地方が住みよいところだったと考えると、納得がいきます。モンゴルが温暖化で住みよくなり、食料が増え国の力を蓄えた結果元王朝が誕生したのも、北欧のバイキングが活躍したのも北のほうが農耕に適していたからであろうと考えられます。しかし、このときの温暖化は現在のような排気ガスなどによる人工的な二酸化炭素の増加とは関係が無かったはずです。

 つまり、二酸化炭素濃度が上昇するから地球が温暖化したのではなくて、地球が温暖化したから二酸化炭素濃度が上昇したのです。一説によると、二酸化炭素濃度は海洋表層水の温度で決定され、表層水の温度は太陽からの受光量で決定され、太陽の受光量は、短期的には黒点の数によって決定されるということです。

 二十世紀後半からは明らかに太陽活動は活発になっていて、黒点の数が確かに変化している事実があります。だから、この百年間の平均気温の上昇と二酸化炭素濃度の上昇は、自然現象の一環で、私たち人間だけに原因があるとはいえないようです。しかしながら人間の活動が一層温暖化に拍車をかけていることも否めませんが・・・。